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キリスト教の奥深い世界への 入り口となる店
店主の水島明さんは、長年、靖国通りの村山書店に勤務していた。2001(平成13)年夏、再開発のあおりをうけたが、たまたま良い物件とめぐりあったことから開業。その直前に受洗して信者になっていたことから、キリスト教の本をメインに据えた。さらに、キリスト教と密接に関連している西洋の古代史と中世史、さらに古代・中世の哲学も扱うことにした。当初はキリスト教が6割、歴史2割、哲学2割だったが、今ではキリスト教の本が8割を占める。「キリスト教には多数の教派がある。各教派の人が専門を極めれば極めるほど自分の教派に通じていくのは当然ですが、他の教派の知識も深め、キリスト教という大きな世界があることを知ってほしい」という水島さんの願いが書棚に込められている。
店名の「ちいろば」は、小さなロバのこと。熱心な信者として知られる作家、三浦綾子の『ちいろば先生物語』に出てくる牧師・故榎本保郎牧師のニックネームだ。「イエスがエルサレムに入ってくるとき、戦いに用いた馬でなく、平和のシンボル、ロバに乗ってきたといわれています。榎本さんは、自分は取るに足らない存在だけど、ロバになって信者たちに仕えたいと思っていたそうです。僕も最初は、お客さんを神の世界にご案内しようという気持ちがありましたが、店を始めたらとてもとても。奥が深すぎて、案内役など無理です。それでも、素晴らしい世界の入り口だけでもお見せできたら、と思ってやっています」と水島さんは謙遜する。
キリスト教に関する本がこれほど多種多様だとは。キリスト教に関心がある人も、そうではない人も、この店へ足を運んで気づかされることは多いはずだ。「ご来店いただいた方には何らかのきっかけを提供しているはずですし、私も、見ず知らずの方と本を介してつながる喜びを日々、味わっています。古本は一球一魂みたいなもの。大量生産、大量販売、大量消費ではないアナログな感じが私の性に合っていますね」。穏やかに語る店主とぜひ話をしてみよう。
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| 『歴史の中のイエス』 |
| ガーリヤ・コーンフェルト(著)、岸田俊子(訳)/山本書店/1988年 |
| イエスの教えがどのように影響し、どのように歴史に関わってきたのか。山本書店の創立者、山本七平に店主は大きく影響を受けたという。 |
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