BOOK TOWN じんぼう 「本の街」神田神保町オフィシャルサイト
三茶書房(さんちゃしょぼう)
[文学] 文学、作家研究書、全集、稀覯本、歴史文献
店主は歴史資料の優れた目利き
お買い得本から貴重本までそろう

 隣は三省堂書店。1948(昭和23)年に東京・三軒茶屋で開業し、1964(昭和39)年からこの地に店を構えた。先代の岩森亀一さんは文学に造詣が深く、多くの作家から信頼を集めていた。2代目の幡野武夫さんは、歴史文献の目利きでも知られる。「1階は文学を中心に先代からの蓄積でやっています。2階は以前は豆本、こけしもやっていました。僕は歴史が好きなので、自分の代になってから文学とともに歴史資料も扱っています」と幡野さん。明治、大正、昭和の歴史文献がぎっしり積まれた2階は予約制でしか入れない。

 古書は持ち主亡きあと家族によって手放されることが多く、そういう場合は市場にしばしば出る。ただ、膨大な古書の山から価値あるものを選び出すには、かなりの知識や眼が必要だ。1890(明治23)年、明治新政府による第1回帝国議会が開かれた初代・国会仮議事堂は2ヵ月後に焼失。設計図2枚も消失したと見られてきたが、ある資料の山を漁っていた時、幡野さんは一目見てピンときた。早速入手して調べたら本物に間違いなかった。それをある大学教授が購入、2004年6月、テレビや新聞でも報道された。「同業者が酒を飲んでいるときでも僕は資料を見るのが楽しくてね。半分は趣味です」と幡野さんは笑う。

 1階には、作家の研究書、全集がそろっている。昭和30年、40年代までの全集は、装丁が美しく頑強な作りだ。三島由紀夫全集は背表紙が革装で36冊ぞろい、値段は6万円。今、同じものを作ろうと思ったら1冊1万円かけても無理だという。いかに貴重で、いかにお買い得か、事情をわかっている出版関係者がこつこつ買い求めていくそうだ。外のワゴンの本は300円、500円均一。立地条件がよくても本を入れ替えることが必要と、1ヵ月たっても1000円で売れない店内の本は即、店頭に出すことも。こまめにチェックしたほうがよさそうだ。

3,000円の予算でこんな本が買えました!
『芥川龍之介未定稿集』
葛巻義敏(著)/岩波書店/昭和43年
編者は芥川の甥。冒頭「この書の編集にあたった数年間(中略)生活を支えてくれた岩森亀一氏の名をここに併記しておきたい」と、三茶書房先代店主の名がある。
 
店舗データ
千代田区神田神保町1-1
TEL:03-3291-0453
FAX:03-3233-8989
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メールアドレス
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ホームページ
http://sancha.jimbou.net/
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