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“学ぶ”好奇心をくすぐる 基本図書がきっと見つかる専門店
心願社は、もともとインターネットで書籍販売を行っていたが、昨年の5月から店舗を構え、インターネットと店の両方で営業を行っている。精神医学、哲学、思想、心理学、東洋医学といった医学、思想、心理に関する本を得意としている。 靖国通りからも白山通りからも歩いて2、3分の静かな通りの交差点の角に位置している。ガラス張りで店内が外からでもよく見える。 買い取りと市場での仕入れで、店頭にある本はそろえられている。来店するのは、医者や学者、学生などが多く、客層を反映してかその分野の書籍の中では現在でも価値のある、基本的な図書がほとんどを占めている。このなかには、教科書とか参考書といった類のものも多く含まれている。
本棚は分野ごとに分かれており、店内をぐるりと見渡すと、古書が並んでいるという感じはなく、比較的新しい本が多く、“新刊の安売り”といった感じだ。しかし、書棚を眺めていると、ちょっとした発見がある。一例をあげれば、きれいな古本の間に紛れて、明治時代に出版された医学教科書などがあることだ。ほかにも日本で最初の精神医学の本として知られる『狐憑病新論』(当時は狐に憑かれた病という意味の呼び名であった。現代の精神医学書)の復刻版などもある。 大澤さんは、古書店を始める前は、編集者として精神医学関係の書籍に関っていたが、今年4月には、『精神障害のきょうだいがいます』(心願社、はる書房)をみずから出版したほど、この分野については強い関心をもっている。 中央大学に通っていた学生の頃から大学とは目と鼻の先の神保町に親しんできた大澤さんにとって、本屋が軒を連ねるその町は庭のようなもの。この20~30年間、町の変化を見守ってきた。「今は、歩いて古書店を回るよりもインターネットで買い物をする人のほうが増えてきたが、やはり自らの足で歩いて古書店を巡り、喫茶店でひと休みという、昔ながらのスタイルはいいですね」と嬉しそうに話す。 大澤さんによれば、売れにくい本は、比較的高価なものでも、すぐに値段をさげてワゴンや店内の床上に置いた段ボールの中に入れてしまうというから、このなかで掘り出し物がみつかるかもしれない。
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| 『カミュ全集』(全10巻) |
| カミュ(著)/新潮社/1973年 |
| 『精神障害のきょうだいがいます』 |
| 兄弟姉妹の会(編)/心願社/2005年 |
| はる書房との共同で出版したこの本。店主の精神医学の分野に関する強い関心がうかがえる。 |
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