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高価なイメージを覆す 良心的価格の浮世絵屋
浮世絵に興味を持っても、買おうかという段になると、その高価さゆえに二の足を踏む人は多いだろう。だが、ここでは江戸期のオリジナルでも1万円もあれば、買い集めることが可能だ。大量仕入れ&大量販売という形態を取っているため、比較的リーズナブルな価格で販売ができるという。
「浮世絵って、興味を持っても実際に美術館以外だと作品と出会える機会ってそうそうないですよね。どこで購入できるかもわからない人も多いですし。それで、うちは気軽に入ってもらえるように画廊のような店内構成にしつつ、簡単にコレクションしていただけるような価格設定にしました。例えば、多少状態は悪いですが、広重の当時のものを1万円くらいで出しています。価格帯は5000円くらいから、数千万円まで。江戸後期から明治30年くらいのものまでそろえています」 店主の内藤誠司さんはそう語る。
実際、購入者層も富裕層というより、ごく普通の会社員がほとんどだという。海外への土産として買う人もいれば、海外からわざわざ訪れるコレクターの外国人もいるし、母親と時々訪れ、一枚ずつ買っていく学生コレクターもいる。かくいう内藤さんも、学生コレクターの一人だった。まだ大学生の頃、浮世絵が好きな人と知り合い、感化されたのがきっかけだ。
「江戸期の美術品って武家社会のものがほとんどで、庶民の美術は浮世絵だけだったんです。蕎麦一杯分の価格で手軽に購入して、ポスターのように部屋に貼ってみたり…。庶民の生活に溶け込み、庶民の中で育ってきた美術なので、浮世絵を見ると当時の庶民の生活が垣間見える部分が非常に多い。そういうところに惹かれて、25年くらい前から個人的に買い集めました」
こうして、浮世絵を買い集める傍ら、5年間ほど神保町の古美術屋で修行を積んで、1990(平成2)年にこの店を創業したという。「浮世絵のよさを一人でも多くの人に知ってもらいたい」という思いと、若い頃から浮世絵を買い集めてきた自らの体験が、こうした良心的な価格設定に繋がっているのだろう。
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| 市川団十郎 演芸百番 |
| 国周(筆)/明治27年(1894) |
| 1894(明治27年)の作品。こうした浮世絵のほかに、新版画も数十点置いている。 |
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