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アメリカの大学も注目した 社史・資料の宝庫
1903(明治36)年、武家出身の楊井(やない)久二郎が学術雑誌のバックナンバーを売る店として靖国通りにオープンした。店舗のあった場所が都営地下鉄新宿線の出口となったため、73(昭和48)年に現在の位置に移転。その後97(平成9)年、ビルに建て替えた現在の店舗は、さながら銀行の資料室のようである。
現店主(四代目)の浅見久夫さんが顧客のニーズをもとに仕入れ、対象を広げたという棚の半分は、銀行、鉄道会社、建設会社、食品会社、新聞社、放送局などの社史や日本道路公団、大蔵省印刷局などの資料で占められている。銀行の社史には、全国47都道府県の地方銀行や、第一勧業銀行のように合併で名前の消えた都市銀行もある。名古屋鉄道、京成電鉄など、鉄道会社の社史のかたわらには『東北新幹線建設誌』『神戸新交通ポートアイランド線建設誌』などの記録。カゴメ、雪印など食品会社の社史の隣には『日本清涼飲料水史』などの関連資料が並ぶ。
ほかにも『印旛沼開発史』『愛知用水史』といった専門的な資料から『日本の伝統産業』のような事典的なもの、『阪神タイガース 昭和のあゆみ』などのスポーツ関係まで、さまざまな分野がそろえられている。こうした社史・資料は、かつてはほとんどが活字であったが、近年、写真・イラストを使ったビジュアル化が進み、最近では漫画で社史を出す企業もある。
社史・資料を中心としていることから、利用客のほとんどが大学や研究機関の専門家。1990年代のはじめには、日本企業の経営を調査するためだとして、アメリカの大学からまとまった注文もあったという。「資料は読めればそれでいい」という研究者は多いが、五代目を継ぐ息子の和久さんは、「新刊にできるだけ近い、保存状態のよいものが古書。ぜひ店に足を運んで選んでもらいたい」と、静かに、それでいてきっぱりと、店のこだわりを語った。
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| 『明治製菓の歩み 創業から80年 1916-1996』 |
| 明治製菓(株)社史編集委員会(編)/明治製菓 /平成9年 |
| 明治製菓が創業から80年間、世に送り出し続けたお菓子の数々が、パッケージの写真をふんだんに使って紹介されている。 |
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