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ヨーロッパ文学好きにはたまらない ビルの4階にある、隠れ家的存在
御茶ノ水駅から徒歩4分。モーツァルトが控えめに流れる店内はビルの4階にあり、眼下には緑が広がっている。書棚を埋めるのは、ヨーロッパ、主にフランス、ドイツを中心とした国々の文学、哲学、宗教の古書だ。「好きな本を集めるところから始めたんです。そうしたら他店では棚からはずされてしまうような売れない本ばかり集まってしまって。時代を追うのは苦手ですから、意地になって好きな本だけ置いています」と店主・重田秀範さん。江古田の商店街に店があったころも含めれば、好きな本を蒐集し続けて、すでに4半世紀以上になる。
以前はカタログを年4度ほど作り、カタログ販売をメインに全国の顧客に良書を提供してきた。しかしながら、高齢化が進んだこと、大学からの大口注文が減ったこと、人々の文学離れが進んだこと…。最近の売り上げは以前と比べると決してよくはないとか。最近はカタログから次第にネットに販売方法を移しつつある。もっともインターネットによる価格競争に巻き込まれてしまうため、メインの商品はネット上に出しにくいそうだ。
「ヨーロッパが人々の意識の中から遠くなりました。人気があるのは観光地だけ。今はコンビニ文化でしょう。古くなったらすぐ捨てられてしまうし、売れない本はすぐ棚からはずされますね。それに人気がある本はごく一部に偏っていて、そういう本は市場でも高いですから、商売として成立しないです」
書棚の側面にかける1枚の布を選ぶにしても『アシジの貧者』(カザンツァキ、みすず書房、昭和63年) の表紙と色づかいを統一してあり、まるで店主の書斎のようだ。良書とめぐり合え、心の贅沢を味わえる店だ。
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| 『詩心の風光』 |
| 片山敏彦(著)/美篶書房/昭和21年 |
| みすず書房の社名が、まだ漢字だったころの本。店名は、この本のタイトルからとっている。 |
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