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社会科学の絶版書が充実 手作りのつり銭入れは戦前から
昭和の初め、詳しくはわからないそうだが、おそらく1928、29(昭和3、4)年には創業していただろうという社会科学専門店。以来約80年、靖国通りとすずらん通りをむすぶ通り沿いに店を構えていたが、2006年12月、今話題の劇場「神保町花月」などが入る「神保町シアタービル」前に店舗を移転した。
当初は教科書や参考書を扱っていたが、戦後に社会科学専門になったという。「新店舗もそうですが、前の店も大通りからちょっと入ったところにあったので、より特色を出さないと商売にならなかったんじゃないですか」と、現店主の中根隆治さんはいう。また、店の広さも限られているので、辞書を扱うのを止め、理科系を扱うのを止め、文学を扱うのを止め…としているうちに、社会科学、特に絶版書を中心に扱うことになった。
ただ、ひと口に社会科学専門といっても、その中身は時代と共に少しずつ様変わりしている。神保町がまだ学生街の活気にあふれていた昭和40年代までは、労働学、社会学、農業学などの人気があったが、このあたりは最近扱いが減っている。代わりに会計学などの扱いが増えた。
客層も、前述の通り、学生は少なくなり、学校の先生、研究者などが中心。定年退職後、神保町通いを日課にしている方もいるそうで、この店では、そういう常連客のために外台に掘り出し物を忍ばせておく。そうすると客も然る者、しっかり当たりを抜いてくるという。
店主の義父にあたる創業者は大変器用な人だったらしく、現在帳場として使われている机と、その上の「つり銭入れ」は彼の手作り。戦前から使用しているというだけあって、色の落ち具合や木のこすれ方などに威厳すら漂う。現在、どこの店でも普通に使われている、レジでの会計とは一味違って古風な趣がある。道具、そしてもちろん本にもこだわりが感じられる書店である。
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| 『刑事學原論』(上巻) |
| エドウィン・H・サザランド(著)、東京大学刑法研究室(訳)/朝倉書店/昭和25年 |
| 当時、アメリカの刑事学文献の最高峰だった作品。著者は社会学者。これはアメリカの第4版の翻訳である。 |
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