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本が今より大切にされていた 明治時代の文学を中心に品ぞろえ
山猫屋は20年前から書籍のカタログ販売を行っていた店主の荒木昭彦さんが、2003(平成15年)年6月にオープンした店である。荒木さんは高校2年生から本の虜になったという。「出店するのなら神保町で」との想いもずっと昔から持ち続けていた。「本を買うためにわざわざお金を用意して出かける街は少ないですが、まさに神保町はそういった街なのです」と荒木さん。
この店で取り扱っている本は、明治時代の文学、戯曲、小説、詩が主で、八百屋お七が火を付けたと言われる、江戸時代の明暦の大火(17世紀頃)以降のものだ。基本的に、第二次世界大戦後の本は扱わない。大量に本が出版されるようになった昭和以降ではなく、本の出版が大変困難で、本が今より大切にされていた時代のものがそろえられている。書棚を見ると森鴎外、幸田露伴をはじめ、ジョージ・バタイユ『EPONINE(エポニーヌ)』初版本、泉鏡花『誓之巻』、国文学者である井上通泰の『萬葉集追攷』などが並んでいた。
店の外には木製のベンチやガラス板のテーブルが置かれ、その上に販売用の書籍が並べられている。ガラス越しに見える店内には、絵画や本がセンスよく陳列されていて、まるでパリのお洒落な書店のような雰囲気だ。天井近くまで続く書棚は間接照明に照らされて、古書がいっそう魅力的に映る。来店するのは、読書が日常の楽しみになっている「書斎生活」を送っている人がほとんどだ。「文章を読むことは、音楽を聴くことに近いものです」と荒木さんは言う。
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| 『八十年を生きる』 |
| 朝吹磯子(著)/読売新聞社/昭和47年 |
| 大正時代から昭和にかけて、日本の中流階級を生きた著者の自伝。当時の様子がありのまま鮮明に記された、貴重な1冊。 |
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